「ケータイ小説」の次の1冊

 あらかたケータイ小説を読みつくした生徒が「何かお勧めの本ない?」と聞いてきたとき、あなたは何を勧めますか? 2007年9月例会で挙げられたケータイ小説の特徴を元に、その分野ならコレ! という本を、いくつか紹介してもらいました。

ケータイ小説のキーワード
 ・書式が横書きの本  ・実話・実録系・リアル系  ・「泣ける」「死を伴う離別」「純愛」  ・短編小説集・アンソロジー  ・10代の書き手

○書式が横書きの本 短めの内容 コトバ集のような形態のもの 
『わたしたちの名言集Best100』 ディスカヴァー21編集部編 
『I miss you…』 ディスカヴァー21著
『あなたが生きる今日が素晴らしい』  ほか きむ作 いろは出版
『カナヘイの本』  カナヘイ  集英社
『スキ。』広瀬裕子など、詩集の中にも横書きあり
『天国の本屋』  松久淳+田中渉 かまくら春秋社 
『あいつ、かっこよかった』 クィヨニ著
 

○実話・実録系・リアル系 →フィクションか否かと言うよりは、「そのように見える」ことの方が大事なようです。
『あおぞら』 星野夏
『最後の言葉』『蒼い旅の続き』 川嶋あい
『ハッピーバースデー』『アナザーヴィーナス』 青木和雄
『十七歳』  ほか 井上 路望著 ポプラ社 1999.1 実話
『傷つかずになんて生きれない』 ますい さくら著 ポプラ社 2000.7

○「泣ける」「死を伴う離別」「純愛」などケータイ小説のキーワードと重なる本
 →難病系、動物系、あるいは村山由佳・中村航・市川拓司・片山恭一・江國香織など
『届かなかったラヴレター』 間下 このみ写真 文芸社 2005.2
『犬と私の10の約束』
『マリと子犬の物語』

○短編小説集・アンソロジー →要注意。実力派作家系のアンソロジーなどは引かれてしまうこともある。短ければいいというものではないらしい。
・祥伝社編集のアンソロジー、ハードカバー・文庫 『Friends』『LOVE or LIKE』など→男性・女性作家別になっている。対象年齢高校生以上か。
・ジャイブ編集のアンソロジー、文庫『Kiss.』『卒業』など YA作家陣対象中学生以上か
・ダ・ヴィンチ編集のアンソロジー 『君へ。』『秘密。』など 表紙が若い女性で訴求力有り。
・赤木かん子編集のアンソロジー ポプラ社 このラインではちょっとハードルが高いかも。
ほか、双葉社・角川春樹事務所・新潮社など

○10代の書き手
河崎愛美『あなたへ』
三並夏『平成マシンガンズ』

中学でケータイ小説つながりで受け入れられた小説
『クローバー』 中村航
『シャイニング・オン』 ジャクリーン・ウィルソン著
『朝のひかりを待ってるから』 アンジェラ・ジョンソン著
『SO B IT』 サラ・ウィークス著
『グリーン・レクイエム』 新井素子
『トワイライト』

話の中で「中学生はよく読む生徒がケータイ小説も読んでいる」「高校は反対だね」という話が出ました。

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『怪談レストラン』の次の1冊

 児童・生徒は時にリアルさや残酷なものを求める時期があります。例えば「ムー」「ギネスブック」「拷問の本」「実録昭和の10大事件」「事故現場の写真」など。今回のテーマは「リアル系の人が読む怖い本」のラインナップと重なるのではないでしょうか。しかし山田悠介の時より広がらなくて、そして作品はたくさんありすぎて、難しかったです。

怪談レストランのキーワード
怪談 妖怪 都市伝説 有形・無形の恐怖 ホラー・アンソロジー 人間がいちばん怖い

1 怪談
○現代編
・『学校の怪談』シリーズ  講談社版・ポプラ社版 ほかいろいろ
○古典編
・『百物語』 杉浦日向子ほか
・『雨月物語』 『耳袋』 『四谷怪談』さねとうあきらの絵本 『番長皿屋敷』 
・『牡丹灯籠』→赤木かん子のセレクションが秀逸
・『怪談・奇談』 ラフカディオ・ハーン著

2 都市伝説
・『新耳袋』 全10巻  木原浩勝・中山市朗 /角川書店
・『世にも奇妙な物語』シリーズ
・『てのひら怪談』ビ-ケ-ワン怪談大賞傑作選 2冊  加門七海・福澤徹三 /ポプラ社
・宇宙人の恐怖

3 ホラー作家
・『ひねくれアイテム』江坂遊  ショートショートのホープだそうです。
・『神を見た犬』ブッツァーティ  
  全編ホラーというわけじゃないのですが。「七階」がベタだけど怖かった!
・『独白するユニバーサル横メルカトル―平山夢明短編集』
  怖い怖いとききますが怖くて読めません。著者はハルキ文庫で「怖い本」シリーズなど実話系の怪談集をたくさん手がけています。
・世にも不幸なできごと シリーズ  ・妖怪アパートの幽雅な日常
・エドワード・ゴーリー  
・ダレン・シャン
・グースバンプス シリーズ R.L・スタイン著 岩崎書店
「グースバンプス」とは鳥肌のこと。ティーン向けのホラーを書いている作家です。
・星新一 時に背筋がゾーっとする話もあります。

4 アンソロジー 選んだ人のセンスが問われる。
赤木かん子編 『あなたのための小さな物語 22 恐怖』 ポプラ社
赤木かん子編 『ホラー・セレクション』全10巻 ポプラ社
紀田順一郎編 『謎の物語』 ちくまプリマーブックス
『ミステリアス・クリスマス』 パロル舎
エドワード・ゴーリー編 『憑かれた鏡』 河出書房新社

5 神話・伝説・妖怪系
よくわかる「魔界・地獄の住人」事典 など神話トリビア系が好きみたい…
水木しげる 京極夏彦 荒俣宏ら 雑誌『怪』
『グリム童話』など伝承・伝説
『鬼の研究』馬場あき子  『魔女狩り』森島恒雄著 →異端を作り出す恐怖

おまけ 怪談を書いてみよう! 
『怪談の学校』 木原浩勝ほか編  メディアファクトリー