1月例会報告「奥深い紙芝居の世界に触れて」

2005.1.22 松本市なんなん広場 参加者19人

去年の10月に紙芝居の講演を始めて聞いたときには、紙芝居の入り口をちょっと覗いただけでした。今回Yさんから、「HさんとFさんも何かやってね」と言われて慌てて練習したものの、いや難しい。そんな奥深い紙芝居の講習会を、伊那市でコマ書店を経営され紙芝居の会も主催されている小林豊子さんに講師をお願いしておこないました。紙芝居の良さがどこにあるのか、漠然と疑問に思っていることを、紙芝居の実演を混ぜながら丁寧に教えていただきました。

紙芝居
・バラバラな画面を「抜く」。このときできる「間」を聞き手とのコミュニケーションに。
・連続した画面で構成され、絵にせりふが入っていない。→読み手の芝居が必要
・遠くからでもわかるように、絵に書き込みが少ない。
・舞台を使うことで、現実空間と紙芝居とをはっきり分ける。画面に集中できる
・読み手が聞き手と対面し、向かい合っておこなうもの。飛び出していくもの。
絵本
・綴じられた場面を「めくる」。めくる動作で「間」をとる。
・画面と同じ紙面に字が入っている。
・細かい書き込みがされており、物語を補っている。
・「本」という形態が空間から物語を切り取っている。
・読み手と聞き手がともに同じ本に向かってのぞき込むもの。

○紙芝居の種類と選び方
 良い物を選ぶのは絵本も紙芝居も同じ。「普遍性があるか」「真実を語っているか」「絵やことば使いは美しいか」を基準に選んでください。種類は民話/創作/自然科学/行事/園生活のマナー等しつけ/しかけ、などに分かれます。対象年齢は年少向けとそれ以外という結構大きなくくりでした。
○紙芝居の演じ方
 事前に必ず下読みをします。読み方・抜き方の指示(半分まで抜く・サッと抜く等)があるので、舞台に入れてどう動けばいいのか等を確認します。実演の前には必ず紙芝居が順番に並んでいるかをチェック。舞台の扉は三枚ありますが、自分から一番遠いところから開け、あとは画面構成で考えます。読み手は過剰に芝居をしません(そうではないやり方もありますので比較して下さい*H)。立ち位置は暗記するぐらいに読み込んでいる人ならともかく、初心者は字の読めるところまで引っ込んでもOK。ただし聞き手の反応はよく見ていて下さい。あとはことばをはっきりと読んでいきましょう。
○絵本を紙芝居にすることは可能か
 いろんな学校で絵本から起こした大型紙芝居を考えると思います。著作権の問題もありますが、紙芝居と絵本の特性を理解しておかないと、せっかくの作品も台無しです。基本的に絵本は30ページ前後の構成で物語が進んでいきます。一方紙芝居は12枚前後の書き込みの少ない画面で進んでいきます。絵本が持っている物語世界を壊さず、紙芝居にあった画面と地の文やセリフを選んで作っていくのは、難しいことだと思います。
○当日演じられた紙芝居
『おねぼうなじゃがいもさん』 友情の物語 証されるカレーの真実?
『太陽はどこからでるの?』 日は東から昇る普遍性と、人の見方はいろいろだ
参加型『おおきくおおきくおおきくなあれ』…小さい子に受ける
『ごきげんのわるいコックさん』…画面の切り替え方がいろいろ・抽象的な模様も。
創作『おうさまさぶちゃん』しつけ絵本。
『ひよこちゃん』…白地は手抜きではなく、主人公や対象に注意を集中させるため
『うめぼしさん』水彩の柔らかなタッチが魅力。梅たちの色遣いがとてもきれい。
科学『てんとうむしのテム』いろいろな仲間たちと一緒に散歩を試みて挫折、最後は同じテントウムシと。
民話『たべられたやまんば』豆をそのまんま食べる。確か餅にはさんで食べちゃうバージョンもあったような。
『天人のはごろも』羽衣をとった男に天人がひたすら返してくれとだけ言い続ける場面がぞくぞくっとしてこわかった。

 最後に小林さんが実演してくれた『天人のはごろも』は、彼女のソフトで美しい声と物語世界が相まって、えもいわれぬ空間を作り出していました。紙芝居は日本が発祥で、今世界中にその良さを伝えているところです。海外の優れた作品も出てきています。ぜひ皆さんもチャレンジして下さい。そういえばドラクエ8の最後の方で、主人公の生い立ちをおじさんが額入り紙芝居で語っていたっけ…。
(文責 H)
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