今月のお題「図書館が出てくる本」

10月例会テーマ別ブックリスト
書かれた当時の社会背景や文化を色濃く映すフィクションの中の図書館像、いろいろな作品が集まりました。
☆が付いているのは例会の時評判が良かった3冊です。この3冊に次いで、『黄色い本』も人気がありました。




☆書名『はちうえはぼくにまかせて』
著者 ジーンジオン
出版社 ペンギン社
出版年 1982
値段 1260
分類 726(絵本)
コメント・植物を上手に育てるために僕が行ったのは・・・。すごくかわいい本です。
・図書館が生活に根付いている様子がよくわかる本だということで、ぜひ読みたいです。

☆書名 「バベルの図書館」 『伝奇集』所収
著者名 ホルへ・ルイス・ボルヘス
出版社 岩波書店(文庫)
出版年 2003
値段 630 分類963
コメント・バベルの図書館には、20あまりのアルファベットのあらゆる可能な組み合わせ、すなわち、あらゆる言語で、およそ表現しうるすべての内容の本が存在する。自分の一生を記した書物もどこかにある……。まさに宇宙としての図書館を感じる一編。
・こちらは現実離れした究極の図書館です。6角形の部屋が六方上下、延々と続く無限の図書館で、一生を費やして究極の一冊を探し求める人々のお話。読み終わった後あまりのスケールにめまいがします。

☆書名 れんげ野原のまんなかで
著者名 森谷明子
出版社 東京創元社
出版年 2005
値段 1500円 分類913.6
コメント ど田舎にたてられた秋庭市立秋葉図書館を舞台に展開する日常のミステリ短篇集。図書館が出てくる小説は数あれど、こんなにも現代日本の公共図書館魂を感じる本は今までなかった。これが世の中の標準的な図書館イメージになるといいなぁと思います。

書名『黄色い本』
著者 高野文子
出版社 講談社
出版年 2002
値段 840
分類 726マンガ
コメント・何度勇気をもらったことかわからない本です。
・一度読んだだけでは分からない渋い傑作。読めば読むほど味が出る、するめのようなマンガです。

書名『御書物同心日記』
著者 出久根達郎
出版社 講談社
出版年 1999
値段 520(文庫)
分類 913
コメント 江戸時代の「国立国会図書館」勤務の同心のお話。本にまつわる事件や謎が明かされます。

書名『図書館の死体』ほか シリーズ4冊
著者 ジェフ・アボット
出版社 早川書房(文庫)
出版年 2005.3
値段 840
分類 933
コメント 都会からUターンした若き図書館長ジョーダン・ポティートの図書館で、口論した中年女性の死体が見つかった。アメリカの図書館制度がかいま見えます。

書名『バビロンまで何マイル?』
著者 川原泉
出版社 白泉社
出版年 1997.12
値段 550
分類 726
コメント 図書館の主のユウリ(女)は、はまっているジャンルがプロレタリアートだから、「あんたしか読まないよ」的本を特権で買いそろえちゃう。司書としてはどうよと思いつつ、密かにうらやましかった。

書名『ファンタージエン 秘密の図書館』
著者 ラルフ・イーザウ
出版社 ソフトバンククリエイティブ
出版年 2005.10
値段 1800
分類 943
コメント 『はてしない物語』に登場するあかがね色の本は、いかにして古書店にたどり着いたのか。古書店の老人が経験した冒険は?

書名『薔薇の名前』
著者  ウンベルト エーコ
出版社 東京創元社
出版年 1990
値段  上 ¥2,415 ¥2,415
定番なので恥ずかしい。訳に、?なところ(みたい…は、ようなor 如く、にしてほしい。文体の統一が乱れてきれいでない)とかはあるが。
コメント 権力と宗教と異端の関係など、現代のことかとも思う。異端はキリスト教圏からみたイスラム圏でもあり、権力が仕掛け民間から見た公務員かと。「異端」の存在は権力にとって必要なものなのだ。図書館好きには、高密度に楽しめると思う。

書名『失踪日記』
著者  吾妻ひでお
出版社イースト・プレス
出版年 2005
値段 ¥1,197
分野を問わず、表現者はかっこいい。
休み時間ごとに、図書館のベンチ(風)に横になりに来る少年が二人いる。これを読んでから私は彼らに優しく接するようになった。ところが、それからあまり来なくなったのは何故だ?

書名     自殺倶楽部
著者名    谷村志穂
出版社    集英社
出版年    1997
分類     913.6
値段(本体) 381
コメント 主人公の「私」は学校の図書館で詩を読む会に誘われるが、その実体は自殺倶楽部だった。「私」はそこで死を記録する役割を頼まれる。こうして「私」は生と死を見つめていく。出てくる図書館は暗くて、ステレオ・タイプだが、場面としてとても印象に残っている。

書名     図書館の神様
著者名    瀬尾まいこ
出版社    マガジンハウス
出版年    2003
分類     913.6
値段(本体) 1200
コメント 生徒に尋ねたら、「これでしょ」と出された一冊。読んでいないのでコメントできない(だったらここに挙げるな!)。図書館にあるときに、借り出して読もうと思っている。

書名『図書館の興亡』
著者  マシュー・バトルズ
出版社 草思社
出版年 2004
値段  本体¥2500
ベタなので恥ずかしい。でもこれは、愛のある「図書館の歴史」なので。


その他思いついた本や参考になるサイトなど
シャーロット・マクラウドの「シャンディ教授」シリーズ(推理小説・創元推理文庫)。彼の奥さんは大学の司書で、アメリカのライブラリアンってすごいなー、と思いました。
中島敦「文字禍」古代アッシリアの粘土板図書館が舞台のホラー(笑)/柊あおい『耳をすませば』映画もいいけどマンガもいいですよ/ブラッドベリ『華氏四五一度』未来の焚書時代を描いた傑作/浦沢直樹『MONSTER』図書館が火の海になるシーンで鳥肌!/高野文子『るきさん』図書館員になれなかったらこんな生活がしたかった/長野まゆみ『天体議会』図書館の備品の発光体で本を読むシーンがすてき/村上春樹『海辺のカフカ』『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』/瀬尾まいこ『図書館の神様』瀬尾まいこは好きだけどこれだけはちょっと…これが学校図書館だと思って欲しくない!司書でなかったらほほえましく読めたかも知れないと思います。

図書館が出てくるSFリストhttp://www.asahi-net.or.jp/~rh7r-oosw/libsf/ls01.html
図書館小説ベストテンhttp://melon.gc.matsuyama-u.ac.jp/~fujimoto/libfiction.html
『映画の中の本屋と図書館』 飯島朋子著 日本図書刊行会 2004-10

展示の様子
実際に展示をされた方の写真の投稿をお待ちしています。HP担当者までお送り下さい。
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コメント一覧

#12
不慣れな者なので先ほど投稿を失敗しました。すみません。


今月のテーマ「図書館が出てくる本」 作成者「5th.moon」
書名『黄色い本      』
著者 高野文子
出版社 講談社
出版年 2002
値段 840
分類 726マンガ
コメント 何度勇気をもらったことかわからない本です。

書名『御書物同心日記      』
著者 出久根達郎
出版社 講談社
出版年 1999
値段 520(文庫)
分類 913
コメント 江戸時代の「国立国会図書館」勤務の同心のお話。本にまつわる事件や謎が明かされます。

書名『 はちうえはぼくにまかせて     』
著者 ジーンジオン
出版社 ペンギン社
出版年 1982
値段 1260
分類 726(絵本)
コメント 植物を上手に育てるために僕が行ったのは・・・。すごくかわいい本です。
#13
書名『文学刑事サーズデイ・ネクスト』 1・2
著者 ジャスパー・フォード
出版社 ソニー・マガジンズ
出版年 2003
値段 1800
分類 933
コメント 文学刑事サーズデイが、世の中のすべての本が収められた図書館から本の世界へと入っていき、本来の作品を曲げようとする悪漢たちと戦うお話(だったような…)。私が昔読んでエンディングに納得のいかなかった『ジェーンエア』が、どう料理されていくか、どきどきしました。タイムトラベルとパラレルワールドと推理小説のごった煮です。
#15
書名『黄色い本』
「チボー家の人々」に熱中したころの自分に重ねていました。
最後に幼いジャン・ポールが登場します。「こいつはなんだ…?」
恋愛とか子どもの発生の秘密が何も理解できていなかった悲しい高校生でした。
そして、子どもは何を読んでもよいのだ。わかることしかわからないから。
そしていつか解るときが来る。
背伸びすることは良いことだ、と判断する大人な私になりました。

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