2013.10月例会報告

10月例会報告  2013年10月26日(土) 於:なんなんひろば会議室
       参加者:8名

今子どもたちに何がウケているのか? 
人気文庫レーベルから読み解いてみると・・
「○○文庫」と聞いて思いつくレーベル(商標)はどのくらいあるでしょうか? 何十年と続く老舗の文庫からライトノベル系まですべてをチェックするのは難しいほど多くの文庫が出版されています。そんな中、主に小中学校中心に注目が集まっているのが「青い鳥文庫」「つばさ文庫」「みらい文庫」。この3レーベルについて、過去2年間に出版されたタイトルやジャンルを検討し出版傾向を探りながら、小中高各校種で児童生徒に人気のある作品・司書が注目する作品や著者などの情報を交換しました。
まずはそれぞれの文庫の特徴から
「青い鳥」文庫講談社: 文庫の老舗。名作や大人向けの本もラインナップに取り入れられている。宮部みゆきの作品も多く入っているが、ほぼ原作どおりの内容。同社のノンフィクション本『青い鳥文庫ができるまで』に書かれているように、徹底した読者リサーチを行い、読み手の要望に応える作品を出そうとしていることが伺われる。
「つばさ文庫」角川:メディアワークスなどとメディアミックスされたレーベルなのでそれらから選び出された作品もあり、コミック・ゲーム系、怪談、『涼宮ハルヒ』などライトノベルの作品などバラエティーに富んだラインアップとなっている
「みらい文庫」集英社:同社が出しているコミックをノベライズしたものも多く入っている(『ワンピース』など)。『君に届け』は小学生にもかなり人気の高い作品。ノンフィクション・歴史などのジャンルが充実している。
試しに『君に届け』の冒頭をオリジナルのコバルト文庫と比較してみると、場面を一部省略したり、難しいと思われる表現もかみ砕いて小学校高学年の子どもたちにも伝わるようになっていました。表紙・挿絵にも読者層への意識が伺われます。同様に山田悠介の作品・宮部みゆき『蒲生邸事件』・『キノの旅』シリーズなど中高生に人気の作家や作品などが次々とラインナップに加わり、一部リライトはあるものの「大人の本」「子ども向けの本」との垣根が低くなっているように思われました。
いわゆる「名作」をどう図書館に入れるのか(本の形態や訳し方など)迷ったり悩んだりすることは多いですが、新しい文庫レーベルについても、同じタイトルが単行本や複数の文庫レーベルで出版される中どのような観点で選書をしていくのか、テーマや内容、原作本との相違、装丁など見極めが大切だと感じました。今回の例会では、小中高それぞれの司書が揃ったため、校種による選び方の違い、児童・生徒の要望や志向なども互いに話し合うことができたことも有意義だったと思います。

ちなみに、小学校・中学校で人気の文庫は宗田理の「ぼくらの・・」シリーズ、「黒魔女さん」シリーズ、小林深雪・香月日輪の作品など。    この他注目したいシリーズとして挙げられたのが 岩波書店の“SUTAMP BOOKS”(金原瑞人氏が編集にかかわる)、小学館のSUPER YA!シリーズ など
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