宮崎健太郎さん講演会報告

「生きる力を育み支える図書館」づくり 宮崎健太郎さん講演会報告(兼1月例会報告)
       2014.01.25.(土) 13:30~  於 なんなん広場 参加者34名

  講師 宮崎健太郎さん(埼玉県立新座高校学校・司書)
宮崎さんは、昨年8月の島根大会での実践発表者。目の前の生徒さんの実態に向かい合いながらも掲げた理想を見失うことのない実践に、高い評価を得ています。参加者も34名と、いつにもまして多く、会場も手狭となり、ご迷惑をおかけしました。
基本的には島根大会での実践発表をもとに、授業支援の具体的な動きなどを加えてのお話しとなりましたので、詳しくは最近発行された「がくと29号」をお読みください。
 
講演アウトライン
1 生徒の実態―過去の対人トラブル、発達障害、家庭環境等を持つ。
  学ぶチャンスに恵まれず、学びに自信がない。
  表面的な情報を鵜呑みにしてしまいがちで、生活力が低い。
2 行なってきた活動
(1) 読みたい」「知りたい」を日頃から引き出し応える
  ⇒ロケーションの悪い図書館にいかに生徒をひきつけるか
  ⇒大人目線から生徒目線へ司書自身の意識改革
(2) 教育課程の展開に寄与する図書館
  ⇒授業支援へのシフト
  ⇒情報検索力は自己効用感から生まれ、自己効用感は成功体験から生まれる。
  ⇒ポスターセッションを中心とした授業展開
  ・生徒が行動できる授業
  ・コミュニケーションを重視した授業
3 授業支援の実際
(1)単元毎のカルテを作り、それをポートフォリオとする。
(2)意外に重要な授業成立のための工夫
  ・グループは4人がいい
  ・座席の座り方のルール
  ・書誌事項は文献カードの最初に書く欄を設ける  …等
 
質疑応答
・教諭とのかかわりはどのようなものか?―授業によって千差万別。資料提供に徹する時も
 あり、テーマ絞り込みに関わる時もある。教諭とは必ず意見交換をする。
・貸し出し数減少の原因と考えられるものは何か?―生徒一人一人への対応ができなく
 なったことが大きな原因ではないか。
・授業支援にシフトすると、資料構成が偏ることはないか?―ネットワーク利用による
 相互貸借で蔵書構成の偏りを避けている。
・単元展開が複数校で同じになり、相互貸借に支障を来さないか?―高校では単元が
 重なることは少ない。また、そうならないように連絡しあう。ただ、最近、教科書採択の
 一本化などで、単元重複の弊害が出てきた。
・物流はどうなっているのか?―朝霞地区図書館ネットワーク活動報告を参照いただきたい。
 研究会としての動きには旅 費が出るようになった。
・埼玉県のネットワーク推進に関する公式文書はどこで見られるか?
     ―情報開示を請求していただきたい。

参考文献
□青砥恭『ドキュメント高校中退―いま、貧困が生まれる場所』筑摩書房(ちくま新書)、2009
□大堀良博『生徒一人一人を見る授業研究会』「日本教育新聞社」2011年3月23日
□金子奨『学びをつむぐ―〈協働〉が育む教室の絆』大月書店、2008
□桑田てるみ、野村愛子、眞田章子
 『6ステップで学ぶ中学・高校生のための探究学習スキルワーク』チヨダクレス、2010
□桑田てるみ『思考力の鍛え方 学校図書館とつくる「ことば」の授業』静岡学術出版、2010
□佐藤学『学校を改革する 学びの共同体の構想と実践』岩波書店、2012
□三輪眞紀子『情報検索のスキル―未知の問題をどう解くか』中央公論新社(中公新書)2003

講演会後は全国大会と次回講座の打ち合わせを行いました。今年の全国大会は熊本県。長野支部はナイターで『工作』を担当。いくつかの島で工作を行い、参加者でそれらを体験する形にしたいと考えています。
次回講座は、最終回となります。多数の参加をお持ちしています。
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